岩手県北上市がコミュニティFM局を開設?
2017.06.04 Sunday
「Twitterまとめ」としては毎日更新(+記事の管理修正)していますが、実際のブログのほうは放置気味となり申し訳ありません。
Twitterのほうに書き込むと、改めて書く事が無くなってしまい、ブログのほうを更新しようと思わなくなってしまうもので…つまり言い訳です。
短文でも更新できればと「思っている」ところです。努力目標ですが。←
さて、最近気になったニュースから。
北上駅前にスタジオ コミュニティFM放送施設 (岩手日日新聞社)
「岩手県北上市は、2017年5月26日の市議会全員協議会で、コミュニティFM放送施設の整備概要を示した」との事ですが、この問題については、北上市が2014年3月に「公設民営で2015年度開局を目指してきたコミュニティFM局の整備を事実上断念する方針を固めた」というニュースが流れてから、ずっと追っている話題です。
FM放送局: 北上市整備、開局は来年7月 CATVが運営へ /岩手(毎日新聞)
毎日新聞によれば、「放送局開設には電波送信の免許が必要だが、市側は『施設がある程度できないと検査も受けられない』と説明した」そうですが、コミュニティ放送局の設置については…
(総務省「電波利用ホームページ」より引用)
となります。簡単に説明するなら、各地の総合通信局に相談した上で免許申請を行い、予備免許を取得(注…予備免許が交付されるまで無線設備の工事は不可)。その後、落成検査を受けて不備が無ければ本免許交付となるわけであり、検査を受けるのは最終段階です。
報道を見ている限りでは、開局に前のめりで、「実際に開局した後にはどうするのか」「トラブルが起こったらどうするのか」という部分がとても希薄で、このようなお粗末な計画では、数年は持ったとしても破綻はそう遠くないように感じます。
また、「ケーブルテレビ会社が運営するから安心」などという幻想は持つべきではありません。
ケーブルテレビ設置の理由として、「アンテナ工事をしないで隣接地域の地上波テレビや衛星放送を見たい」「インターネットを安く引きたい」というケースが多数を占め、「コミュニティチャンネルを見たい」という理由でケーブルテレビに加入する人はそれほど多くないのが実態です。
参考…「ケーブルテレビへの加入動機と関心」(文教大学・八ツ橋研究室=1999年)
また、どこのケーブルテレビでも同じかと思いますが、議会中継などを除いて、基本的にコミュニティチャンネルは録画・再放送が中心で、同じコンテンツを繰り返し放送し、週1回程度の更新としている事が多く、コミュニティFMの「基本的に生放送で聴取者に伝える」事とは相容れません。
コミュニティFMは開局するまでが大変ですし、維持していくのも並大抵の事ではありません。
当ブログで何度も繰り返し述べている通り、聴取地域が限られているからこそ簡単に黒字が出ない構造なのです。
開局したはいいものの、大赤字で地域のお荷物とされ、潰れていったコミュニティFMはたくさん存在しますし、そんなに簡単に上手く行くわけないのに「これをやれば黒字になる」と謳うコンサル業者も存在します。
果たして、コミュニティFMは本当に開局出来るのでしょうか。
Twitterのほうに書き込むと、改めて書く事が無くなってしまい、ブログのほうを更新しようと思わなくなってしまうもので…つまり言い訳です。
短文でも更新できればと「思っている」ところです。努力目標ですが。←
さて、最近気になったニュースから。
北上駅前にスタジオ コミュニティFM放送施設 (岩手日日新聞社)
「岩手県北上市は、2017年5月26日の市議会全員協議会で、コミュニティFM放送施設の整備概要を示した」との事ですが、この問題については、北上市が2014年3月に「公設民営で2015年度開局を目指してきたコミュニティFM局の整備を事実上断念する方針を固めた」というニュースが流れてから、ずっと追っている話題です。
FM放送局: 北上市整備、開局は来年7月 CATVが運営へ /岩手(毎日新聞)
毎日新聞によれば、「放送局開設には電波送信の免許が必要だが、市側は『施設がある程度できないと検査も受けられない』と説明した」そうですが、コミュニティ放送局の設置については…
- 免許申請
- 審査
- 予備免許付与
*この時点で演奏所の工事開始 - 法人の設立の確認申請(*既設法人の場合は省略)
- 確認書交付(*既設法人の場合は省略)
- 工事落成届
- 落成後検査
- 免許(本免許)
- 運用開始届
- 開局
(総務省「電波利用ホームページ」より引用)
となります。簡単に説明するなら、各地の総合通信局に相談した上で免許申請を行い、予備免許を取得(注…予備免許が交付されるまで無線設備の工事は不可)。その後、落成検査を受けて不備が無ければ本免許交付となるわけであり、検査を受けるのは最終段階です。
報道を見ている限りでは、開局に前のめりで、「実際に開局した後にはどうするのか」「トラブルが起こったらどうするのか」という部分がとても希薄で、このようなお粗末な計画では、数年は持ったとしても破綻はそう遠くないように感じます。
また、「ケーブルテレビ会社が運営するから安心」などという幻想は持つべきではありません。
ケーブルテレビ設置の理由として、「アンテナ工事をしないで隣接地域の地上波テレビや衛星放送を見たい」「インターネットを安く引きたい」というケースが多数を占め、「コミュニティチャンネルを見たい」という理由でケーブルテレビに加入する人はそれほど多くないのが実態です。
参考…「ケーブルテレビへの加入動機と関心」(文教大学・八ツ橋研究室=1999年)
また、どこのケーブルテレビでも同じかと思いますが、議会中継などを除いて、基本的にコミュニティチャンネルは録画・再放送が中心で、同じコンテンツを繰り返し放送し、週1回程度の更新としている事が多く、コミュニティFMの「基本的に生放送で聴取者に伝える」事とは相容れません。
コミュニティFMは開局するまでが大変ですし、維持していくのも並大抵の事ではありません。
当ブログで何度も繰り返し述べている通り、聴取地域が限られているからこそ簡単に黒字が出ない構造なのです。
開局したはいいものの、大赤字で地域のお荷物とされ、潰れていったコミュニティFMはたくさん存在しますし、そんなに簡単に上手く行くわけないのに「これをやれば黒字になる」と謳うコンサル業者も存在します。
果たして、コミュニティFMは本当に開局出来るのでしょうか。